
はじめに
「うちは小さな会社だから、狙われるはずがない」と思っていませんか?
実はそれが最大の落とし穴です。
現在、ランサムウェアの主な標的は大企業ではなく中小企業です。
この記事では、その理由と中小企業が今すぐ実践できる防御策について分かりやすく解説します。
なぜランサムウェアは中小企業を狙うのか
近年は、ランサムウェアによる被害が世界中で増え続けています。
しかも、その多くは大企業ではなく、中小企業が狙われています。
攻撃者は「もっとも簡単に侵入できて、一定額の身代金を支払ってくれる可能性が高い相手」を選びます。
その条件に当てはまりやすいのが、残念ながら中小企業なのです。
ここからは、中小企業が狙われやすい具体的な理由を見ていきましょう。
中小企業が抱えがちなセキュリティの課題
1. セキュリティ対策のリソース不足
多くの中小企業では、情報システム担当がそもそも不在か、いても1名体制というケースが珍しくありません。
その結果、次のような「穴」が生まれやすくなります。
・パッチの更新が遅れる
・脆弱なVPNやリモートアクセスが放置されている
・ファイル共有設定が甘い
こうした隙を攻撃者は見逃しません。
2. バックアップ運用に問題がある
「バックアップは取っているから大丈夫」と思っていても、実際には次のような問題がよくあります。
1. 実際に復元テストをしたことがない
2. バックアップデータもランサムウェアに感染する可能性がある場所に置かれている
このような状態では、「いざというときに使えないバックアップ」になってしまいます。
3. 攻撃者にとって“手頃なターゲット”になっている
近年は 「ランサムウェア・アズ・ア・サービス(RaaS)」 と呼ばれるビジネスモデルが登場し、
攻撃ツールが低コスト・低スキルで使えるようになっています。
・攻撃のハードルは下がっている
・ターゲットの数は増えている
この状況のなかで、「守りが甘い中小企業」は、まさに格好のターゲットとなっているのです。
中小企業が今すぐ実践できる防御策
ここからは、中小企業でもすぐに取り組める具体的な対策を紹介します。
1. セキュリティソフトを“多層”で備える
ウイルス対策ソフトだけでは、ランサムウェアのような「ファイル操作型」の攻撃を防ぎきることは困難です。
そこで重要になるのが、
・不審な動きをとらえる「振る舞い検知」
・攻撃を受けても元に戻すための「自動復旧の仕組み」
といった、多層的な防御です。
2. バックアップの仕組みを見直す
バックアップは「取ること」よりも、「戻せること」が重要です。
次のポイントを押さえて見直してみましょう。
日々の運用ルールを見直すだけでも、リスクは大きく下げられます。
・毎日自動でバックアップを取る
・ランサムウェアの感染を受けにくい外部環境(オフライン・クラウドなど)に保存する
・定期的に「本当に復元できるか」をテストする
3. メール・USB・リモートアクセスに注意する
ランサムウェアの多くは、日常的な業務の中から侵入してきます。
・不審な添付ファイルやリンクは開かない、クリックしない
・USBストレージの利用を制限する、もしくはルールを明確にする
・VPNやリモートデスクトップは
・強固なパスワード
・二段階認証(多要素認証)
を導入する
「攻撃を受けてもすぐに戻れる」ことが重要
サイバー攻撃の対象は、もはや大企業だけではありません。
「守りが甘く、身代金を支払ってくれる可能性がある」 という理由で、中小企業こそランサムウェアの格好の標的になっています。
しかし、多くの中小企業は次のような課題を抱えています。
・専任のセキュリティ担当がいない
・バックアップはあるが、復旧テストはしていない
・ウイルス対策ソフトだけで「十分」と思っている
この状況を放置すれば、ある日突然、すべての業務データが暗号化されて使えなくなる──
そんな深刻な被害を招きかねません。
そこで重要になるのが、
「攻撃を受けたあとに、どれだけ早く元に戻れるか」
という視点です。
まとめ 〜まずは一歩を踏み出すところから〜
・ランサムウェアの主な標的は、中小企業へとシフトしています。
・セキュリティリソースの不足やバックアップ運用の不備は、攻撃者にとって格好の隙となります。
・「完全に攻撃を防ぐ」ことよりも、「攻撃を受けても業務を止めない・すぐ戻せる」体制づくりが重要です。
万が一のときに備えることが、日々のビジネスを継続するための最大の防御です。
まずは、自社のバックアップやリモートアクセスの状況を見直すところから、一歩踏み出してみませんか?